どう感じているかは、みんな違う。

先日は自分自身の興味もあり「感覚統合療法」についての講座を受講してきました。

「感覚統合療法」は学習障害や自閉症を含めた発達障害のある子供たちへのリハビリテーションの方法の一つとして知られています。アメリカの作業療法士のエアーズ氏が提唱するこの感覚統合理論は脳が様々な感覚を統合するという視点から行動や発達について考えクライアントの支援に役立てるものです。

授業中に教室で歩き回ってる子達って小学校の時にいましたね。他にも授業の間、椅子の脚を浮かしてだけで絶妙にバランスを取ったりしている子とか、鉛筆を齧っている子もいました。

今まで「そもそもどうしてそれを選んで行っているのか?」という視点では考えたことがありませんでした。 筋肉の固有受容感覚(筋肉を収縮させている感覚や伸張される感覚)を刺激したいから物を持ち上げるたり物を投げたりする。落ち着くために触覚刺激を得たいから、砂を触っている。イライラを落ちつかせるために前庭感覚(体の傾きを感じる感覚)を刺激するためにブランコに乗り続ける…。
このように感覚刺激が足りない場合もあれば、周囲の人の話し声や環境音を拾いすぎて会話どころじゃない状況など感覚刺激が入りすぎて困っている場合もあります。講座は「行動の意味」を考えるといったところがとても興味深かったです。

話はそれますが、私に見えている「黄色」という色も、他の人にとっては同じ「黄色」ではないように、みんなに見えているもの、感じているものはそれぞれ違うし、分かりません。なのに相手も自分が感じているのと同じように感覚を受け取っているはずだと普段は思い込んでいることが多いのだと思います。

誤った先入観で相手を見ないためにも、改めて訴えをしっかり聞いたり観察することって大切だなと思いました。相手が感じている感覚を体感することはできませんが、共感的な理解をするための工夫はできそうです。
「行動の意味」が理解できれば、親切にすることができたり、相手の要求を満たすための工夫が具体的にできたり、こちらの行動が変わる可能性がありますね。

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