「まとまらない言葉を生きる」

荒井裕樹さん著「まとまらない言葉を生きる」を読みました。

「もっと一生懸命努力すれば良かったのに。」
「あなたのやり方がまずかったんじゃない?」
「やめてって言えば良かったのに。」

何かにつけて「自己責任論」を突きつけて黙らせる場面が多くなった気がします。

単純で、耳障りが良く、分かりやすい。
使うと皆が頷く強い言葉が拡がる一方で、その言葉に作られる世のムードに苦しむ人がいる。

実際には各々が複雑な事情を抱えながら生きている訳ですが、これらの言葉にその配慮は無いように思うし、そもそも「分かりやすい」とか「単純」とはそういったリスクを抱え持つように思う。

例えば、自分を含め誰かが弱ったとき、高齢になったとき、障害を持ったとき、そういった言葉が蓄積した世界をどう感じるか。

私も知らず知らずのうちに、そういった言葉を使って誰かを苦しめる世界に加担しているのかも…。と思った。

ドキッとするような問題提起がある書籍。
もう一度読み直したいと思います。

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