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徒手療法に「期待していいこと」と「期待できないこと」

いつもあんのん接骨院をご利用いただき、ありがとうございます。
今回もいつも頑張っている皆さんの身体が、少しでも軽くなるヒントになれば嬉しいです。

世の中には「整体」「マッサージ」「手技療法」「筋膜リリース」「骨盤矯正」など、
さまざまな“手で行うケア”がありますよね。
痛みや違和感の改善に役立てている方も多くいらっしゃいます。

その一方で

  • 「病院で良くならなかった症状が、整体で魔法のように治った」
  • 「高齢者の円背が、その場でまっすぐになった」
  • 「難病が改善した」
  • 「ビフォーアフターで劇的に変化している写真」

こうした表現を見たり、聞いたりすると、
「本当にそんなに変わるの?」と疑問を持つ方も多いと思います。

考えてみると、これらの多くは“個人の印象や感想”であって、医学的・科学的な根拠が示されているわけではありません。また、人によって体の状態は大きく違うため、同じ結果が誰にでも再現できるわけではありません。

そのため、過度に期待しすぎてしまうと、
本来必要だった医療や検査のタイミングが遅れてしまうリスクもあると思うのです。
今回は、徒手療法でできること/できないことを、
できるだけ優しく、分かりやすくお伝えします。

目次

徒手療法では治せない、または行うべきではない症状

以下の状況では、徒手療法は不適切、あるいは禁忌になります。

● 急性期の外傷(骨折・脱臼・靭帯損傷など)
炎症や腫れが強い時期には、触ることで悪化する可能性があります。
この時期に大切なのは、保護・固定・冷却・安静などの基本的な処置です。

● 内臓や血管の病気が原因の痛み
たとえば、重度の高血圧、心臓の病気、動脈・静脈の病気、糖尿病性の壊疽など。
こうした場合、徒手療法では原因そのものを改善することはできません。

● 感染症や発熱があるとき
風邪やインフルエンザ、体の中で炎症が強く起きている状態では、
身体を刺激する施術は避けるべきです。

● 悪性腫瘍に関連する痛み
一時的に「気持ちがラクになる」可能性はあっても、
原因そのものを治したり、病気の進行を変えることはできません。

徒手療法が役立つ主なケース

徒手療法(手で行う施術)が力を発揮できる場面は、実は限られています。
ですが、その “限られた範囲” では、とても頼りになる存在 です。

●慢性的な痛み・コリ
(肩こり、腰痛、股関節の違和感など)

●組織の大きな損傷がない痛み
(骨折・脱臼・強い炎症がないケース)

●神経の担当するエリアに沿って広がる痛み
(首の不調で肩〜腕に広がる痛み、腰から脚にかけての違和感など)

●「動きすぎ/動かなさすぎ」が関係する痛み
(特定の動作や姿勢で痛むケース)

徒手療法はどんな仕組みで効くのか?

徒手療法の本質は、
“身体に触れることで、神経系に変化を起こすこと” だと考えています。

人の手によってからだに触れられると、
そこで生まれた感覚入力(求心性入力)が末梢神経を通って脳や脊髄に届けられます。

その情報が触れられた人の脳や脊髄で処理されることで、次のような身体の出力(反応)が変化します。

  • 筋のこわばり・緊張の変化(筋出力)
  • 痛みの感じ方の変化
  • 自律神経の調整(血流・脈拍・リラックスなど)

つまり手で触れる施術は、
からだの感覚入力を通して神経系に働きかけ、
脳や脊髄の出力を変化
させているのです。
また、身体感覚からの情報を脳に届ける事で脳の中に身体の再現図を作っています。
「私の身体をどう感じればいいか」の情報を更新することで、動きやすさや姿勢にも関連してきます。

徒手療法が得意とすること

構造を今すぐ手で「元にもどす」ことはできませんが、(変形した関節・圧迫骨折した椎体など)
“動くと痛い” “この姿勢でつらい” といった「感じ方の困りごと」を改善するのが得意です。

  • 筋のガード(防御反応)をゆるめる
  • 動きに対する「こわさ」を軽くする
  • 動きや姿勢の負担を減らす
  • 痛みの過敏さを落ち着かせる

こうした変化が積み重なることで、
“以前より動きやすい・痛みが軽い” という実感につながります。

誤解を生まないために…

ありがたいことに、

「手術をすすめられたけど、おかげで回避できた」
「ぎっくり腰が一度で軽くなった」

といったお声をいただくことがあります。私にとっても大変励みになります。
ただし、痛みが良くなる背景には、さまざまな要素が重なっています。

例えば、

  • その痛みを解消するのにそもそも本当に手術が必要な状態だったか
  • 本来ある自然治癒力が大きく働いた可能性もあるのでは
  • 痛みは“改善の幅”が人によって随分違う

さらに、

  • 痛みは睡眠、ストレス、疲労などによって日々変化し、もともと改善に向かうタイミングと施術のタイミングが一致しただけ…ということも珍しくないこと。
  • 人は安心すると痛みの閾値が上がる(痛みが感じにくくなる)ことが分かっています。
    「ここなら大丈夫」という安心感や、丁寧に話を聞かれた経験そのものが、脳の痛みの処理に影響して痛みが軽くなることもあり、そういった注意の向きや安心感の影響もあること。
  • “期待”することは単なる思い込みではなく、脳内で鎮痛物質を増やすことがあります。
    そして、実際に痛みの感じ方を変えることが分かっています。これはプラセボといいますが、この脳の正常な働きとも言える施術への期待(Placebo)と文脈(Context)の影響もあること。
  • ヘルニアや変形があっても、必ずしもそれが痛みの原因とは限らず、画像所見と痛みの強さは必ずしも一致しない、というのは研究でも共通の知見であり、痛みの原因がそもそも「構造」ではなかった可能性もあること。
  • 急性腰痛(急性痛)は、48~72時間で痛みの質が変化し改善の方向に向かうことが多く、「その波」にたまたま乗っただけ、なのかもしれず、そういった自然経過によって痛みが改善した可能性もあること。

そのため、「劇的に良くなった」という評価には慎重になるべき

「整体だけで劇的に良くなった」
「徒手療法の技術だけで手術をせずに済んだ」
と解釈するのは、必ずしも正確ではないと言えます。

当院で行っている DNM(DermoNeuroModulating)について

徒手療法が役立つ場面は限られていますが、
当院では「すべての徒手療法の説明モデル」と呼ばれるDNM(DermoNeuroModulating) を施術に取り入れています。神経ケアの考え方はこちらでまとめています

DNMは、強く押したり引っ張ったりしない、
とても穏やかな刺激で神経の過敏さを落ち着かせる徒手療法です。

長く痛みや違和感に悩んでおられる方に、
ひとつの選択肢としてお役に立てるかもしれません。

もちろん、すべての症状や痛みに万能な方法ではありません。
それでも、「強い刺激が苦手」「メンタルの疲れと体の痛みが重なっている気がする」
「力任せの施術では逆に痛くなる」そんな方には、身体がホッとできるやさしいケアになると思います。

もしご興味があれば、
どんなことを大切にして施術しているのか、
あなたの状態で受けても良いものなのか、
いつでもお気軽にご相談くださいね。

DNMについてのページはこちら

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