いつもあんのん接骨院をご利用いただき、ありがとうございます。
今回も少しでも日々のケアの参考になれば幸いです。
寒い季節になると、
「手足が冷えて眠れない…」
「靴下を重ねても冷たいまま…」
そんなお悩みを感じる方は多いのではないでしょうか。
「冷え性(冷え症)」という名前はよく聞きますが、
実はその背景には 血管をコントロールする自律神経の働き が深く関わっています。
交感神経と血管の関係
私たちの体には「自律神経」という、
呼吸や心拍、血管の調節などを自動で行ってくれる仕組みがあります。
そのうちの 交感神経 は、
体が “がんばるモード” “緊張モード” のときに働きます。
たとえば、寒い外に出たとき。
体は「熱を逃がさないようにしよう!」と判断し、
交感神経が末梢の血管をキュッと縮めます(血管収縮)。
これにより、
- 体の中心に血液を集めて体温を保つ
- 手足など末端の血流が減り、冷たく感じる
という、体を守るための反応が起こります。
これは 正常な生理的反応 ですが、
この収縮が過剰になったり、長く続いたりすると
「冷えが取れない」状態につながります。

※血管収縮(末梢の血管が収縮する仕組み)
※皮膚の細かい動脈や静脈、またそれらの血管同士が合流する動静脈吻合部には、「交感神経性血管収縮神経」がとても密集してこれらの血管を支配しているといいます。
交感神経が活性化すると、神経末端からノルアドレナリンという神経伝達物質が放出されて、それが血管の中にある筋肉(血管平滑筋)のα受容体(信号を受け取るスイッチ)に作用して血管を収縮させる仕組みです。
血管の壁には“血管をきゅっと縮める筋肉”があり、これは動脈にも静脈にも存在します。
動脈(特に細動脈)
→ 平滑筋がとても多い(厚い中膜)。
→ 血流・血圧を調整する主役。
静脈(特に皮膚の細静脈)
→ 平滑筋はあるが、量は少なめ。
→ 「血液の貯蔵庫」としての役割が大きい。
女性に冷え性が多い理由
女性が冷え性に悩むことが多い理由として、男性より筋肉量が少ないことや、ホルモンの影響を受けやすいことなどが関係しています。
筋肉は“熱産生器官”なので、筋肉量が少ないと熱をつくる力が弱まるのです。
また、女性ホルモンであるエストロゲンの変動は体温調節中枢(視床下部)や自律神経系に影響し、交感神経の反応性を変化させることが報告されています。
特に「黄体期(排卵後〜月経前)」は、※女性ホルモン(特にプロゲステロン)の影響で自律神経の調整が変化し、交感神経活動がやや高まりやすいことが報告されています。これにより末梢の血管が収縮しやすく、冷えを感じやすい時期ともいわれています。
※女性ホルモンのまとめ
女性では、一般的に次のようなリズムでホルモンが変化します。
1️⃣ 月経期(menstrual phase)
→ 月経が起こる時期。エストロゲンもプロゲステロンも低い。
2️⃣ 卵胞期(follicular phase)
→ 月経直後〜排卵前。
→ エストロゲンが徐々に高まる時期。
3️⃣ 排卵期(ovulatory phase)
→ エストロゲンがピークに達し、排卵が起こる。
4️⃣ 黄体期(luteal phase)
→ 排卵後〜次の月経前。
→ プロゲステロンが大きく上昇、次いでエストロゲンも中等度に上昇。
この「卵胞期と黄体期の違い」が、自律神経の働きや体温・血管の状態に大きく影響する可能性があります。
プロゲステロン(黄体期に増える)が交感神経活動を高めやすい → 血管収縮が起こりやすく、冷えやすくなる。イライラ、不安感、不眠。
エストロゲン(卵胞期に高い)は、副交感神経を高めたり血管を拡げやすい → 皮膚血流が良くなりやすい。
つまり、「冷えを感じやすい時期」はプロゲステロンが多い黄体期と考えることができます。
① プロゲステロン(黄体期に増える)
プロゲステロンは、次のような影響を持つことが知られています。
- 体温調節中枢(視床下部)のセットポイントを引き上げる
→ 黄体期の体温上昇(およそ0.5℃) - 交感神経活動を高める傾向
→ 女性が「月経前に手足が冷える」理由のひとつ - 血管収縮を促す方向に働く
→ 末梢の血流は低下しやすい
② エストロゲン(卵胞期に増える)
エストロゲンは、以下のような“血流を良くする”作用があります。
- 血管内皮のNO(一酸化窒素)産生を高め、血管拡張を促す
- 交感神経活動を抑制的に働かせる
- 皮膚血流が良好になりやすい
そのため、卵胞期(エストロゲンが高い時期)は
「温まりやすく、冷えにくい」傾向がみられます。
参考:Nisha Charkoudian et al.Autonomic control of body temperature and blood pressure: influences of female sex hormones
さらに、精神的な※ストレスなども、交感神経活性を高めてしまい、結果的に血圧や冷えに影響することが考えられます。
※ストレス反応についてはこちらもどうぞ→「ストレス反応(SAM軸)とやさしい整体」
つまり、女性が冷えを感じやすい理由として、男性よりも筋肉量が少ない事、ホルモンの影響を受けやすいことなどが挙げられます。
冷えをやわらげるための工夫
交感神経が働きすぎないように、体を「安心モード」にしてあげることが大切です。
たとえば…
●深呼吸をゆっくり3回する
息を長く吐くことで、副交感神経が働きやすくなり、
全身の血管がふわっとゆるみ、指先まで血がめぐりやすくなります。
●首・手首・足首を温める
太い血管が通る「三つの首」を温めると、
体の中心に戻る血液の温度が上がり、全身のぽかぽか感につながります。
●「冷たい」と感じたら早めに動く
筋肉はポンプのような働きをして、血液の流れを助けます。
軽いストレッチや、手先をぎゅっと握って開く動きを数回するだけでも、
指先の冷たさがやわらぎやすくなります。
●温まる食材を上手に使う
ネギ・ショウガ・ニンニク・胡椒などは、体を内側から温める食材として有名です。
薬味程度の“適量”であれば胃の負担も少なく、食事に取り入れやすいかと思います。
●お風呂は「ぬるめ」にゆっくり
40℃前後のお湯にゆっくり浸かると、副交感神経が優位になり、
緊張していた血管がゆるみやすくなります。
熱すぎるお湯は逆に交感神経を刺激してしまうので、ぬるめが安心です。
●睡眠をゆっくりとる
睡眠不足は自律神経を乱れやすくし、血管の反応も過敏になりやすいもの。
寝る前のスマホを控え、部屋を少し暗めにして過ごすと、
自然と「休息モード」に切り替わりやすくなります。
●体を締めつけない服装を
きつめのブラやガードル、脚のゴムが強い靴下は血流を妨げ、
冷えを悪化させることがあります。
ふんわりした、やさしい装着感の方が冷え対策には効果的と言えます。
それはただの冷え性?
レイノー病をはじめ、閉そく性動脈硬化症やバージャー病、糖尿病や膠原病、甲状腺の病気でも手足が冷たく感じたりします。「私は冷え性体質だ」と初めから決めつけず、症状が長引いている場合や徐々に悪化している場合など、まずは病院を受診することをお勧めします。
やさしく体をいたわることが、冷え対策のいちばんの近道
女性はホルモンの影響で、自律神経が乱れやすいときがあります。
そんなときは、「自分を温めてあげる時間」や「体をいたわる時間」を少し作ってあげてくださいね。
あんのん接骨院では、
“痛みやストレスを与えないやさしい施術”を大切にしています。
当院で行っている DNM(Dermo Neuro Modulating) は、
神経科学や疼痛科学に基づき開発されました。
- ぐいぐい押されるのが苦手
- その場だけ楽でも、すぐ戻ってしまう
- 冷えやこわばりと一緒に「緊張」が続く
そんな方に特に向いている施術です。
DNMは直接「冷えを治す」ための施術ではありませんが、
やさしい刺激を通して
- 交感神経の過緊張がやわらぐ(安心モード)
- 体の力みが抜け、血流が戻りやすくなる
- 末梢の血流や神経の流れが回復
- 痛みやコリの減少
といった変化が期待できます。
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