突然、腰に走る鋭い痛み。
いわゆる「ぎっくり腰(急性腰痛)」です。
筋肉や筋膜、関節や靭帯、椎間板などの組織損傷の可能性を考えます。
「壊れた量=痛みの強さ」ではない?
ただし、ここで大切なのは、
組織の損傷の大きさと、痛みの強さが必ずしも比例しない という点です。
画像検査では大きな異常が見つからなくても、
動けないほどの痛みが出ることがある一方で、
明らかな変化があっても、痛みがほとんど出ない場合もあります。
ぎっくり腰の痛みは、とても強く出ることがあります。
そのため、
「何かが切れたのでは?」
「骨がずれたのでは?」
と不安になる方も少なくありません。
ですが、近年の痛みの研究では、
痛みの強さは、組織の損傷の大きさだけで決まるわけではない
ということが分かってきています。
私たちの身体には、
筋肉・筋膜・靱帯・関節包などに
侵害受容器(しんがいじゅようき) という
「危険を知らせるセンサー」が備わっています。
急に腰に負担がかかると、
このセンサーが
「これ以上動くと危ないかもしれない」
と判断し、
痛みの信号を一時的に強く出す ことがあります。
これは、身体を守るための
とても正常な防御反応 です。
神経が一時的に敏感になる「感作」
急性腰痛では、
神経が一時的に敏感になる
「感作(かんさ)」 という現象が起こることがあります。
● 末梢性感作
痛みの出ている場所では、
神経のセンサーの感度が上がり、
- 少し動かしただけで痛い
- 触れるのが怖い
と感じやすくなります。
● 脊髄レベルでの信号の増幅
さらに、脊髄の中でも
痛みの信号が強調され、
「動けないほどの痛み」
として感じられることがあります。
これも、
身体を守ろうとする自然な反応 のひとつです。
きっかけは、ごく普通の動作
急性腰痛の引き金になるのは、
・前かがみで床に落ちたボールペンを拾った
・立ち上がりの瞬間に腰に痛みが走った
・物を持って移動しようとした瞬間
・振り向こうと体をひねった時
・くしゃみをしたら…
など、日常の中の何気ない動作であることがほとんどです。
このとき起きている組織へのストレスは、
大きな断裂や損傷というより、
筋膜・靱帯・関節包などへの軽微な刺激だと思うのです。
神経が「危険かもしれない」と判断する
その刺激を最初に受け取るのが、末梢神経です。
腰の周囲には、筋肉・筋膜・皮膚・関節
といった組織を見守る神経が張り巡らされています。
急に強い刺激の入力や、
疲労・睡眠不足・ストレス、
過去の腰痛経験などが重なると、
神経は「これは危険かもしれない」と判断します。
その結果、強い痛み、筋肉のこわばり、動かしづらさ、
といった防御反応が一気に起動しはじめます。
関わりやすい末梢神経
急性腰痛では、次のような神経が関与していることがあります。
● 脊髄神経後枝(特に内側枝)
椎間関節や多裂筋を支配し、
脊柱のすぐ外側部分の痛みや、筋緊張と関わります。

● 上臀皮神経
腰からお尻の上の皮膚を見守る神経で、
胸腰筋膜を貫く部分で刺激を受けやすく、
圧痛として現れることもしばしばです。

● 中臀皮神経
仙腸関節周囲を走行し、
痛みや違和感に関連する可能性があります。

これらは「異常」ではなく、
身体を守るために感作(過敏化)を起こしている状態です。
急性期に大切な考え方
急性腰痛の初期には、
・無理に動かさない
・痛みを我慢して伸ばさない
・強い刺激を加えない
といった「これ以上守らせない配慮」が重要だと考えます。
安静とは、
全く動かないことではなく、
痛まない、怖くない範囲で身体を休ませることです。
★痛みが落ち着いてきたら
時間の経過とともに、
神経の過敏さは少しずつ下がっていきます。
また、「動いても大丈夫だった」というからだの“勝利経験”が
疼痛の改善に有利に働く可能性があります。
やさしい刺激や、
神経が安心できる環境づくりは、
防御反応を静かに解除する助けになります。
当院の施術方針を見る
急性腰痛と違い、特に慢性的に続く腰痛は構造だけでは説明できないことがあります。
→ 慢性腰痛は神経が発するサインかもしれない
あんのん接骨院の考え方
あんのん接骨院では、
急性腰痛に対しても、
無理にストレッチしたり、強く刺激したりすることは行いません。
身体が守ろうとしている反応を尊重しながら、こちらが行う施術を
神経が「これは大丈夫かもしれない」と感じられるよう、
やさしく関わることを大切にしています。
「急に腰が痛くなって不安」
「強い施術は怖い」
そんな方は、ご相談ください。分かりやすいご案内ページはこちら
※大切な注意
多くの急性腰痛は、
ここまでお伝えしてきたような
「神経の防御反応」が関わっているケースがほとんどです。
ただし、まれに
脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、
感染症、脊髄に関わる疾患など、
医療機関での評価が必要な場合もあります。
痛みがこれまでに経験したことのないほど強い場合や、
時間が経っても改善の兆しが見られない場合には、
念のため医療機関を受診されることをおすすめしています。
これは「不安をあおるため」ではなく、
安全に、安心して施術を受けていただくための大切なステップ です。
ご自身の身体を大切にするための、
「確認のひとつ」として考えていただければ幸いです。
※腰痛は、構造だけでなく神経の反応が関与していることがあります。
詳しくはこちら:→ 慢性腰痛と神経の関係(総合ガイド)
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