痛みは、傷や炎症そのものではなく、
神経の中で起きている“電気と化学物質のやりとり”を、
脳が「これは痛みですよ」と判断して生まれる体験です。
私たちの体の中では、
神経細胞どうしが電気信号と神経伝達物質を使って情報をやり取りしています。
そのやり取りのバランスや反応の強さが変わると、
痛みの感じ方も変わることがあります。
今回は、脳と神経の中で起きている“目に見えない変化”について、
少しだけお話しします。
身体の不思議や症状について、他にもブログを書いています。もし良ければ、以下のページもご覧ください。
症状別ガイドのページ
長期増強(LTP)とは?
神経と神経は「シナプス」というつなぎ目で情報を伝えます。
そこが繰り返し活動すると、
だんだんと“伝わりやすくなる”ことがあります。
これを
長期増強(Long-term potentiation:LTP)
といいます。
もともとは学習や記憶の仕組みとして発見された現象です。
痛みが繰り返されるとどうなる?
たとえば
・同じ部位への強い刺激が続く
・痛みを我慢しながら繰り返し動く
・不安や緊張が強い状態が続く
こうした状況では、神経の反応性が高まりやすくなることがあります。
これは
「痛みを覚える」というよりも、
“痛みに対して敏感な状態が続く”というイメージに近いものです。
ラジオで何度も同じ曲が流れると、
自然と覚えてしまうことがありますよね。
神経も同じように、
繰り返される刺激に対して反応しやすくなることがあります。
ただし慢性痛は、
・神経の可塑性(LTPやLTDのような変化)
・グリア細胞の関与
・下降性抑制系の働き
・心理社会的要因
などなど、複数の要素が関わる多因子の現象です。
LTPだけで説明できるものではありません。
では、長期抑圧(LTD)とは?
反対に、
神経のつながりが“伝わりにくくなる”現象もあります。
それが
長期抑圧(Long-term depression:LTD)
です。
これは神経の過剰な興奮を落ち着かせる方向に働きます。
痛みの経路でも、
LTD様の変化が起こると
・痛み信号の伝達効率が下がる
・興奮しやすさが落ち着く
といった方向に働く可能性があります。

つまり何が言いたいかというと…
痛みは、
「強くすればするほど良くなる」
「痛い施術ほど効く」
という単純なものではありません。
過剰な侵害刺激や反復刺激は、
神経の興奮性を高める方向に働く可能性もあります。
特に
・慢性痛
・中枢性感作が疑われる状態
・不安やストレスが強い状態
では、神経はすでに敏感になっていることがあります。
そのような状態で強い刺激を加えることが、
必ずしも最適とは限らないかもしれません。
DNMという選択肢
DNM(Dermo Neuro Modulating)は、
皮膚と神経に穏やかに働きかける徒手療法です。
・防御反応を強めにくい刺激
・安心感を伴う入力
・神経の警戒レベルを上げないアプローチ
を大切にしています。
DNMが直接LTDを起こすと証明されているわけではありません。
しかし、過度な侵害刺激と比べると、
穏やかな感覚入力は神経の過剰な興奮を高めにくいと考えられています。
目的は、
神経系が安全な状態で再調整できる環境を整えることです。
痛みは「からだが壊れている証拠として」だけではなく、
神経系が敏感になっている状態でも感じます。
もし
「何度も施術を受けているのに変わらない」
「強い施術のあと悪化した気がする」
「強い刺激が怖い」
そう感じているなら、
神経にやさしく働きかける方法を試してみるのも
ひとつの選択肢かもしれません。
あんのん接骨院では、
神経系の警戒をほどくプロセスを大切にしています。
遠回りに見えても、
それが自然な近道になることもあります。
参考資料
・急性(短期間の)痛みが、どのような神経メカニズムを通って慢性(長期の)痛みに変わっていくのか
そしてその過程で神経可塑性がどんな役割を果たしているのか:
Qingbiao Song, et al.Neuroplasticity in the transition from acute to chronic pain
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