DNM(デルモニューロモジュレーティング)について
― 皮膚から脳を含む神経系へのやさしい整体 ―
※このページは、特定の施術効果を保証するものではありません。現在の痛み科学・神経科学の知見をもとに、DNM(Dermo Neuro Modulating)という考え方を理解するための説明としてまとめています。
「ずっとこの痛みが続くのかな……」 「どこへ行っても、その場しのぎな気がする」
仕事に家事に忙しい毎日の中で、ふとした時に感じる体の痛みや重だるさ。そんな不安を抱えながら、このページにたどり着いてくださりありがとうございます。
当院では、DNM(Dermo Neuro Modulating)という、世界中の理学療法士や徒手療法家が注目している「神経科学」に基づいた徒手療法とその考え方をあんのん接骨院では2020年頃から取り入れています。
もしかすると「整体なのに神経?」と思われるかもしれません。私たちがなぜ、姿勢や筋肉、骨といった「構造」や「組織」だけではなく、「神経系」を大切に考えているのか。その理由を、今の科学でわかっていることに基づいてお話ししますね。
痛みは「脳からのアラート」です
まず知っていただきたいのは、痛みを感じているのは「脳」だということです。
例えば、家の中に火災報知器があるとします。 火事ではないのに報知器が鳴り続けていたら、とても不安ですよね。今のあなたの体は、もしかするとこの「報知器(神経系)が敏感になりすぎている状態」かもしれません。
DNMは、無理に体を伸ばしたり、バキバキ鳴らしたり、強く揉みほぐしたりはしません。からだはすでに報知器が鳴りやすくなっている状態で、ここでさらに大きな刺激を加えると今よりも状況が複雑になると考えているからです。
その代わり、皮膚のすぐ下を通っている「皮神経(ひしんけい)」を介して、脳に「もうアラートを鳴らさなくても大丈夫ですよ」という安心のサインを届け、過敏になった痛みのボリュームを調節していきます。考え方からしてとても穏やかな施術です。
あなたの「神経」に、安心を届けるお手入れ
DNMは、カナダの理学療法士ダイアン・ジェイコブス氏が、最新の「痛み科学」と「神経科学」を組み合わせて体系化した徒手療法です。
私たちの体は、皮膚のすぐ下から脳まで、一本の糸のようにつながった「神経」というネットワークで結ばれています。DNMはこのネットワークに優しく語りかけ、脳が自分自身で「痛み」という出力をコントロールできるようサポートすることを目指します。

具体的にどんなことをするの?
施術で行うのは、驚くほどシンプルで穏やかなことばかりです。
- 皮膚をやさしく引っ張る: 皮膚をそっと動かし、その下にある末梢神経の通り道(コンテナ)にゆとりを作ります。
- 「ラクな姿勢」で休む: あなたが一番心地よいと感じる姿勢を見つけ、そのまま数分間、静かに待ちます。
- わずかな力で押し返す: 指先で触れる程度の力で押し返してもらうことで、脳に新しい感覚情報を送ります。
「えっ、これだけ?」と感じるほどソフトですが、この「静かな対話」こそが、脳の警戒を解き、痛みを和らげるための大切な鍵となります。
なぜ、それで変化が起きるの?
痛みやしびれを感じているとき、神経を包んでいる組織の中では、血流が滞ったり、炎症物質が溜まったりして、神経が「酸素不足で苦しい!」という信号を出していることがあります。
DNMは皮膚を優しく操作することで、この「神経のゆとり」を取り戻す手助けをします。脳に届く情報が「痛み」から「安心」へと変わることで、筋肉の緊張が自然と解けたり、自律神経を介して血流が改善したりといった変化が期待できます。
当院は「DNM JAPAN認定セラピスト」が担当します 京都府で1人目の認定セラピストとして、科学的な視点を大切にしながら、あなたのお体に誠実に向き合います。
従来の徒手療法の考え方と、近年わかってきたこと
これまで主流だった考え方
従来、多くの徒手療法は
- 筋肉が硬い
- 姿勢が歪んでいる
- 関節がずれている
- 筋膜が癒着している
といった構造的な問題を痛みの原因として説明してきました。
近年の研究で示されていること
一方で、研究が進むにつれ、次のような事実が知られるようになっています。
- 画像検査で変形や損傷があっても、痛みのない人は珍しくない
- 逆に、明らかな構造異常がなくても、強い痛みを感じる人がいる
つまり、
痛みは「組織の状態」だけで決まるものではない
という理解が、現在の痛み科学では主流になっています。
痛みは「神経系の反応」として理解されている
痛みは、脳がたくさんの情報をまとめて生み出す体験です
現代の神経科学では、痛みは
どこか一か所から単純に生まれるものではなく、
- 皮膚や筋肉、関節などからの感覚
- 過去の経験や記憶
- 「安全かどうか」という無意識の評価
- そのときの気分や緊張、不安
- 睡眠や疲労、体調などの身体の状態
など、とても多くの情報を脳が同時に統合して生み出す反応
と考えられています。
実際には、ここに挙げたもの以外にも、
言葉で数えきれないほど多くの要素が関わっている
とされています。
そのため、同じ刺激でも
- 安心している時 → 痛みを感じにくい
- 不安や緊張が強い時 → 痛みを感じやすい
といった違いが生まれます。
DNMは、この
「神経系がどのように情報を受け取り、どう反応を変えるのか」
という部分に焦点を当てています。
DNMの基本的な考え方
DNMという名前は、次の3つの要素から成り立っています。
- Dermo(皮膚):神経受容器が非常に豊富な組織
- Neuro(神経):情報を伝え、統合するネットワーク
- Modulating(調整):反応の強さや質が変化すること
(当初はModulationでしたが、Modulatingなのは「常に変化する」という視点を表しています)
DNMでは、
皮膚へのやさしい刺激や楽な姿勢・環境の調整によって、
神経系が「安全だ」と判断しやすい情報を増やす
という考え方をとります。
これは
- 神経系の興奮が下がる可能性
- 痛みの感受性が変化する可能性
を理論的に説明できる枠組みです。
※この変化は個人差があり、すべての人に同じ反応が起こるとは限りません。
なぜDNMは「説明モデル」と言われるのか
DNMが「説明モデル」と言われるのは、
特定の手技や方法を「これが正解」と決めつけない考え方だからです。
私たちの体には、
・触れられること
・動かされること
・姿勢が変わること
・周りの環境が変わること
など、さまざまな形で刺激が入ってきます。
マッサージや関節を動かす施術、〇〇リリース、〇〇矯正など、さまざまな徒手療法には、それぞれ大切にしている考え方や目的があります。
一方で、体の側から見ると、どの方法であっても、「その刺激は神経を通して受け取られている」という共通点もあります。
DNMでは、
「どんな方法を使ったか」よりも、その刺激を体(神経系)がどう受け取ったのか
という点を大切に考えます。
実際、施術のあとに起こる変化は、
・緊張が抜けた
・動かしやすくなった
・痛みの感じ方が変わった
といったように、神経の反応として説明できるものが多くあります。
こうして考えると、手で体に触れる施術はどれも、神経の反応を通して体に影響を与えている
と捉えることができます。
DNMは、その共通点を神経の視点から整理し、「なぜ変化が起きたのか」を理解しやすくする
説明の枠組み(説明モデル)です。
つまりDNMは、体を無理に変えるための特別な技術ではなく、手で体に触れる施術で起こる変化を、神経の反応として説明し、整理するための考え方としても使われています。
※体の反応には個人差があり、すべての方に同じ変化が起こるとは限りません。
DNMは疼痛科学・神経科学と整合性の高い、徒手療法
DNMは、
- 痛みを単純な組織損傷として扱わず
- 神経系の反応として丁寧に理解し
- 変化が起きた理由を説明しようとする
現代の痛み科学と整合性の高い、徒手療法の説明モデルです。
当院では、
「DNMだから特別」
ではなく、
どのように末梢神経や皮神経に働きかけると、
中枢神経である脳や脊髄がそれをどう認知して、出力である痛み・筋出力・血流をどう変えるのかを
一緒に理解するための視点
として、このDNMの考え方を大切にしています。
DNMで、体にはどんな変化が起きるの?
1. 脳の「出力」が変わります
皮膚からの優しい刺激が脳に伝わると、脳は「今は安全だ」と判断しやすくなります。すると、脳から体への命令(出力)が変化し、痛みの感じ方や筋肉の強張りが和らいでいきます。
2. 「痛くない状態」を再学習します
痛みがある状態が長く続くと、脳は「痛み」を処理する回路を強めてしまいます。心地よい刺激を繰り返すことで、脳が「痛くない時の体の感覚」を思い出し、回路を書き換えて(再学習して)いくプロセスを助けます。
3. 自分で自分を整える力が戻ってきます
痛みの仕組みを正しく理解し、無理のない動きを取り入れることで、脳の安心感はさらに深まります。万が一また不調が起きても、自分の力で回復しやすい「しなやかな状態」を維持しやすくなる可能性があります。
施術を受けたあとの変化について
DNMの後は、翌日、さらにその翌日と、数日かけてじわじわと体が楽になっていくのが特徴です。
その理由として、神経の周りの老廃物質が流れていくのに時間がかかることや、脳が「もう守らなくて大丈夫だ」と確信するまでに情報の更新(アップデート)が必要なことが挙げられます。
コンピュータのアップデートに時間がかかるように、人間の場合も情報の更新には少し時間が必要です。DNMは、体と脳が本来持っている「自分でバランスを取り戻す力」をサポートする施術なのです。
参考にした書籍・研究・論文・動画資料
当ページの内容は、以下の研究や書籍・動画資料を参考にいたしました。
やさしい触れ方がどうして痛みを和らげるか:
・Larissa L Meijer, et al. Neural basis of affective touch and pain: A novel model suggests possible targets for pain amelioration
皮神経と末梢神経への徒手療法について:
・Jacobs, D,.Dermo Neuro Modulating
痛みを分かりやすくどう説明するかの視点:
・痛みを理解しよう-10分でわかる痛みの対処法(動画)
痛みが多面的だという視点:
・Dandan Yao, et al.The role of pain modulation pathway and related brain regions in pain
神経可塑性の説明について:
・Myeong Seong Bak,et al.Neural Plasticity in the Brain during Neuropathic Pain
・Sahar M Jaffal.Neuroplasticity in chronic pain: insights into diagnosis and treatment
「痛みそのものの捉え方」を変えるという考え方:
・G Lorimer Moseley , et al.Fifteen Years of Explaining Pain: The Past, Present, and Future
※DNMは痛みの軽減をサポートするものですが、すべての痛みに対して即効性や完全な解消を保証するものではありません。痛みの原因には個人差があり、必要に応じて医療機関の受診をおすすめする場合もございます。
様々な専門誌に特集されています



施術時間
【施術時間(事前予約制)】
10:00〜20:00
月曜日〜日曜日
※不定休
あんのん接骨院では、お仕事中や交通事故、日常でのケガの応急処置(保険適用)にも対応していますが、
主に整体(徒手療法)によるお身体のケアに力を注いでいます。
そのため、ご来院の方お一人おひとりと丁寧に向き合えるよう、
事前予約制とさせていただいています。
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