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誰かの説明によって、考え方の「初期設定」が決まるかもしれません│西院のあんのん接骨院

体がつらいのに、検査では異常が見つからない。
そんな経験はありませんか?そんな時YouTubeや広告を見て、

「骨盤が歪んでいるから痛いのかも」
「姿勢が悪いせい?」
「分かった!筋膜がしっかりはがれてないからだ!」

いろんな説明を聞くうちに、かえって不安になった経験がある方も多いと思います。

実は、受け取った説明が、痛みや不安に影響することが科学的にわかってきています。

今回は、
「なぜ説明が体の感じ方を変えるのか」をやさしく解説します。

目次

説明には「初期設定」を決める力がある

「私って、やっぱり骨盤歪んでますか…?」

これは初めての方に本当に頻繁にいただく質問です。
「あなたの骨盤は歪んでいますね。その証拠にほら、この腰の部分、ね?押したら痛いでしょ?」とか、言われてしまったのかも知れません。

そうそう!思い出しました!

「私って、やっぱり肩、だいぶ硬いですか…?」

これも非常に多い質問です。

脳は、最初に受け取った情報をもとに

「これは危険?」
「気をつけるべき?」

という予測モデルを作ります。

“予測モデル” について少し詳しく

神経科学では、脳は“予測する臓器”だと考えられています。これを「予測符号化」や「ベイズ脳仮説」と呼びます。脳は過去の経験や説明をもとに「こうかもしれない」と先に予測を立て、その予測と今の感覚をすり合わせながら世界を理解しています。

この予測が、症状の感じ方に大きく影響することがあります。
たとえば、こんな説明を受けた場合。

「骨盤は放っておくとすぐ歪みますよ!」
「通院をサボるとまた肩の筋肉が硬くなりますよ!」

すると無意識に、

  • 正しく座れているかを監視する
  • 痛みの変化に敏感になる
  • 気が付くと肩の筋肉を気にしてしまっている
  • 常に体を警戒する

という状態が続きやすくなります。
こうして脳が「危険」と判断する回路が繰り返し使われ、強化されていく可能性があります。

まるで、よく流れる曲がラジオで定番になるように、よく使う神経回路は優先的に使われやすくなるのです。

脳の性質

脳には、使う回路は強化され、使わない回路は弱まるという性質があります。

“回路の強化” について少し詳しく

神経科学ではこれを「ヘッブの法則」と呼びます。一緒に活動する神経細胞どうしは、結びつきが強くなる、という学習についての原理です。

脳の神経細胞は、「一緒に働く仲間同士」は
どんどん結びつきが強くなります。

よく通る道は、舗装されて広くなっていく。

“長期増強”について少し詳しく

実際に脳の中では、繰り返し使われる神経のつながりが強くなる現象が確認されています。これを「長期増強(LTP)」と呼び、記憶や学習だけでなく、痛みの感じ方にも関わることがわかっています。

逆に、あまり使われない道は、少しずつ細くなっていきます。

“長期抑圧”について少し詳しく

あまり使われなくなったつながりは弱まることもあります。これを「長期抑圧(LTD)」といいます。

もし、「私の体は危険かもしれない」という回路が毎日使われていたら、その道はどんどん通りやすくなります。

でも反対に、

「大丈夫だった」「動いても平気だった」という経験を繰り返せば、

安心の回路も育っていきます。

脳は、固定された動きを繰り返す機械のように働くのではなく、
経験によって作り変えられる臓器なのです。

不安は痛みを強める

強い不安を感じると、

  • ストレスホルモンが上がる
  • 痛み感受性が高まる

ことが知られています。

さらに、

「悪くなるかもしれない」

という予測そのものが症状を増幅することもあります(ノセボ効果)。

たとえば、

「ちゃんと骨盤を立てないとまたズレる…」
と一日中気にしていると、体は緊張し続けます。
筋肉はこわばり、呼吸は浅くなり、神経は敏感になります。

これは「気のせい」ではありません。
脳の予測システムが、本気でからだを守ろうとしている結果です。

初期設定の影響は変えられる

最初の説明が強く残ると、それ以外の考え方は入りにくくなります。

でも脳は柔軟です。使う回路を変えれば、反応の仕方も変わります。
不安を強める説明ではなく、

  • 体は回復する力を持っている
  • 痛みは必ずしも損傷と一致しない
  • 安心する経験で神経は落ち着く

という説明を繰り返し受け取ることで、
脳の「初期設定」はゆっくり更新されていきます。

神経系は変化します

神経系は、大人になっても変化します。
これを「神経可塑性(かそせい)」と呼びます。
👉神経系にフォーカスした施術についてのページはこちら
神経ケア(DNM)・やさしい施術とは?

もしも、病院で医学的な問題は何もないと言われたのにも関わらず、

  • ずっと体を気にしてしまう
  • いつも悪化を心配している
  • 「脳や体が壊れている」と思い込んでいる

そんな状態があれば、
今までどんな説明を受けてきたか
ということも影響しているかもしれません。

からだを整える前に、
まず“理解”を整えることも、ひとつのケアになることがあります。

あなたのからだは、思っているよりもずっと柔軟で、変わる力を持っています。

もし今、不安の回路が少し敏感になっていると感じるなら、
一緒にゆっくり「初期設定」を整えていきませんか?


あんのん接骨院の施術の考え方については
👉「はじめての方へ」も参考にしてみてください。
はじめての方へ―あんのん接骨院はこんなところ

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