私たちの身体には、もともと痛みをやわらげるための仕組みがいくつも備わっています。その中のひとつが、中脳辺縁ドーパミン系(mesolimbic dopamine system)」と呼ばれる働きです。これは“うれしい・楽しい・心地いい”といった「快(reward)」に関わる脳の回路で、意欲や行動の動機づけにも深く関わっています。
慢性痛が続くと、脳の「快のシステム」が変化することがある
基礎研究・臨床研究の積み重ねから、急性の痛みは一時的に報酬系(ドーパミン系)を活性化することがある一方で、長期にわたる慢性痛ではこの系の働きが低下し、報酬への反応性(=“楽しさ”や“やる気”)が下がることが示されています。その結果として、以前は楽しかったことが楽しめない、意欲が湧きにくい、といった状態が生じやすくなると考えられます。「意欲がない=性格の問題」ではなく、慢性痛に伴う脳の働きの変化が背景にある場合がある、という視点です。
参考:半場道子『慢性痛のサイエンス』医学書院
参考:D. Borsook, C. Linnman.Reward deficiency and anti-reward in pain chronification
つまり、慢性痛のある方が「怠けている」のでも「やる気がない人」なのでもなく、
脳の“やる気スイッチ”が、痛みによって消耗しているだけ
ということがあるのです。
「意欲が出ない」は、慢性痛の問題の“一部”として理解されるべき
痛みが長く続くと、痛みに対して敏感になりやすいだけでなく、
意欲や気力にも影響が出ることがあります。
でも、この状態は外からは見えません。
周りの人には伝わりにくいですし、ご本人でさえ「なぜこんなにやる気が出ないのか分からない…」と感じてしまうことも、あると思います。
少しずつ「小さな快」を増やすことが意欲や痛みの問題の助けになる可能性がある
研究は完全に確立しているわけではありませんが、以下のような日常の穏やかな行いが報酬系や気分、痛みの感じ方に良い影響を与える可能性が示されています。
- ほっとひと息つける時間をつくる(短い休息や余白)
- 気持ちよい呼吸(ゆっくりした深呼吸・呼吸への注意)をする
- ゆっくり落ち着く音楽を聴く(心地よい音楽は脳の報酬系を刺激する)
- 優しい刺激で身体に触れる(軽いマッサージ、DNMのような穏やかな徒手療法)DNMについてはこちら
- 短時間のお散歩などの軽い運動(身体活動)
- 好きな香りを感じる(アロマ)
慢性痛は「身体に痛みがあるだけ」ではなく、脳の報酬・意欲にも影響を与え、気分ややる気に変化をもたらすことがあります。
目に見えない「やる気の低下」も痛みの問題の一部としてとらえ、ちいさな快(短い休息・好きな曲・散歩・やさしいタッチなど)を日々に取り入れる試みは十分に意味があります。ただし、各対策の科学的裏付けの強さには差があることも正直にお伝えします。
まずは優しく、続けられることから始めてみてはいかがでしょうか。
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