からだに分布する様々な皮神経/末梢神経

腰部・臀部・腹部に分布する末梢神経

上臀皮神経・・・臀部や臀部のやや上を走行する皮神経です。腰部から臀部の痛みや感覚異常、下肢の痛みに関係している場合があります。

中臀皮神経・・・臀部内側部の皮膚に分布する神経(皮神経)です。臀部内側の痛みや感覚異常、下肢の痛みに関係している場合があります。

下臀皮神経・・・後大腿皮神経から分岐し、臀部に分布する皮神経です。臀部の下部の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

上臀神経・・・中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋を支配する神経です。

下臀神経・・・大殿筋を支配する神経です。

脊髄神経後枝(腰部)・・・脊柱起立筋(体幹を起こす筋肉)やその筋肉の上にある皮膚を支配しています。

腸骨下腹神経・・・腰部からお腹の外側、鼠径部を通ります。腹筋(外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋)を支配する神経です。

前皮神経(腹部)・・・前胸部と前腹部の皮膚を支配しています。腹部の痛み、ACNES(前皮神経絞扼症候群)で知られている神経です。

下肢に分布する末梢神経

腸骨鼡径神経・・・内腹斜筋や腹横筋を支配しています。また、陰嚢もしくは陰唇の皮膚に分布しています。大腿内側や、股関節前面の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

大腿神経・・・大腿前面の皮膚に分布、また腸腰筋・大腿四頭筋などの筋肉を支配しています。骨盤や大腿前面、また下肢の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

外側大腿皮神経・・・大腿外側の皮膚に分布しています。大腿外側の痛みや感覚異常に関係している場合性があります。

後大腿皮神経・・・会陰と大腿、下腿後面の皮膚に分布しています。下臀部や大腿の後面、腓腹部の痛みや違和感に関係している場合があります。

腓腹神経・・・総腓骨神経と脛骨神経から出る枝が吻合して作られる皮神経です。腓腹部の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

浅腓骨神経・・・総腓骨神経から分岐し下腿にある長腓骨筋や短腓骨筋を支配します。また足背の皮膚にも分布しています。下腿前面、足首の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

深腓骨神経・・・総腓骨神経から分岐して主に下腿前面の筋を支配しています。また第1趾(母指)と第2趾(示趾)の間の皮膚を支配しています。

足底神経・・・脛骨神経から続く神経です。足底の筋や、皮膚に分布しています。足底の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

脛骨神経・・・ 下腿後面の筋、また足底神経となって足底の筋を支配しています。下腿の後面や足底の皮膚を支配します。

上肢に分布する末梢神経

肩甲上神経・・・肩甲骨の上部に分布する神経です。棘上筋・棘下筋という肩の筋肉を支配します。また、肩関節にも分布する神経として知られています。

肩甲背神経・・・脊柱と肩甲骨の間を走行する神経です。大・小菱形筋や肩甲挙筋といった肩甲骨にある筋肉を支配しています。肩甲骨の間の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

鎖骨上神経・・・鎖骨周囲をはじめ、肩の後面にも分布する皮神経です。頸部や胸部上部の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

腋窩神経・・・三角筋や小円筋という肩にある筋肉を支配しています。また、上腕の外側の感覚を支配しています。腋窩周囲、上腕の外側などにある痛みや感覚異常に関係している場合があります。

上肢の皮神経・・・様々な末梢神経から続く皮神経が前腕や上腕に分布しています。外側上腕皮神経(腋窩神経)、後上腕皮神経(橈骨神経)、外側前腕皮神経(筋皮神経)、内側上腕皮神経、内側前腕皮神経など。上腕や前腕、手の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

頸部・頭部・顔面に分布する末梢神経

大後頭神経(後頭神経)・・・後頭部や頸部に分布する皮神経です。

小後頭神経(後頭神経)・・・頸部から耳の後方を走行する皮神経です。

大耳介神経(後頭神経)・・・耳介の前部や後部に分布しています。大後頭神経、小後頭神経、大耳介神経は後頭部や側頭部の痛みや感覚異常に関係している場合があります。

頸横神経・・・胸鎖乳突筋の上を走行して前頚部まで伸びています。側頸部や前頸部に分布しています。

第三後頭神経・・・頸部から後頭部にかけて分布する神経です。むち打ち損傷後の頸の痛みや頭痛に第三後頭神経が関係しているといった研究があります。

顔面神経・・・主に顔の表情を作る時などに使われる筋肉を支配しています。

三叉神経・・・主に顔の感覚を伝えています。顔の痛みや感覚異常に関係しています。

脊髄神経後枝(頸部)・・・頸部の後面に分布します。頸部後面の痛みや感覚異常に関係する場合があります。