「マッサージや骨格矯正、ストレッチなど、
いろいろ試してきたのに、痛みが変わらない」
「検査では異常がないと言われた」
「自分でも工夫してきたのに、痛みが続いている」
「良くなったり悪くなったりを繰り返している」
「このままずっと続くのではと不安になる」
そのようなお悩みで来院される方も少なくありません。
まずお伝えしたいのは、
痛みは決して思い込みなどではなく、
脳や脊髄、末梢神経を含む神経系の中で、実際に生じている反応です。
慢性痛とは?(目安は3か月以上)
国際的には、慢性痛は
「3か月以上続く、または繰り返す痛み」と定義されています。
長く続く痛みは、それだけで不安になりますよね。
でも、
長く続いている = からだの構造が悪化し続けている
とは必ずしも言い切れません。
炎症や変形など、体そのものの問題が関わることもあります。
一方で、検査で大きな異常が見つからない場合などには、
痛みを調整している「神経の働き」が変化している可能性もあります。
急性痛と慢性痛は少し性質が違います
痛みには、大きく分けて
「急性痛」と「慢性痛」という考え方があります。
急性痛は、ケガや炎症など、体に起きた変化を知らせる大切な反応です。
多くの場合、体の回復とともに痛みも落ち着いていきます。
一方で慢性痛では、痛みが続いていても、体の中で同じ問題がずっと起き続けているとは限りません。
痛みが長引くときは、筋肉や関節だけでなく、不安や警戒によって、
痛みの感じ方や体の動かしやすさが変わることがあります。
「痛み」は単なる信号ではありません
痛みは、筋肉や関節からの情報だけで決まるものではありません。
国際疼痛学会(IASP)では、痛みを
「実際の組織損傷、またはそれに似た状況に関連する不快な感覚・情動体験」
と定義しています。つまり、痛みは単なる信号ではなく、
不安、安心、過去の経験、予測――
そういった要素も含めて、脳が情報をまとめて「痛み」として感じます。
だからこそ、
強い刺激 = 必ず強い痛み
異常がない = 痛みは出ない
とは単純には言えないのです。
これは今ある痛みが「気のせい」という意味ではありません。
体を守ろうとする神経の働きとして、実際に起きている反応です。
痛みの説明が、不安につながらないように心がけています
※専門的には、説明や言葉によって不安や警戒が強まり、
症状の感じ方に影響することを「ノセボ」と呼ぶことがあります。
当院では、慢性痛でお悩みの方に対して、安易に
「体がゆがんでいます」
「筋膜が癒着しています」
「このままだと悪化します」
「施術を受け続けないと戻ります」
といった説明を繰り返すことは、できるだけ避けたいと考えています。
なぜなら、こうした説明が、かえって
「自分の体は損傷している」
「動くと悪くなる」
「自分ではどうにもできない」
「施術を受け続けないと不安」
という不安や警戒につながってしまうことがあるからです。
施術では、強い刺激で無理に変えようとするのではなく、
痛みの出方、動きやすさ、動くことへの不安が強くならないかを確認しながら進めていきます。
当院では、患者さんが少しずつ体への安心感を取り戻せるよう、
無理のない関わりを大切にしています。
慢性痛で起こることがある「神経の敏感さ」
痛みが長く続くと、脳や神経は体を守ろうとして、
刺激に対して敏感に反応しやすくなることがあります。
痛みは、体に何か問題が起きている可能性を知らせる
「警報」のような役割もあります。
ただ、その警報が必要以上に敏感になると、
実際の損傷の大きさと痛みの強さが一致しないこともあります。
その結果、
少しの刺激で強く感じる
動くことが怖くなる
痛みの範囲が広がる
疲れている日に痛みが強く感じられる
といった変化が起こることがあります。
これは「根性がない」「心が弱い」という話ではありません。
体を守ろうとする反応が、強く続いている状態と考えることができます。
もちろん、すべての痛みがこの仕組みだけで説明できるわけではありませんが、
慢性痛ではこうした神経系の変化が大きく関わっている可能性があると考えられています。
痛みは「からだ・感じ方・生活環境」が重なって生まれます
近年の疼痛科学では、痛みは「からだ」だけで起きているものではなく、
・生物学的な側面
組織や神経の状態
・感覚や認識の側面
不安、予測、過去の経験、痛みに対する警戒
・生活環境の側面
仕事、家事、睡眠、疲労、人間関係など
こうした要素が重なり合って生じると考えられています。
そのため当院では、痛みの場所だけを見るのではなく、
睡眠、疲労、不安、日常生活で困っていることなども確認しながら、
今の痛みがどのように続いているのかを丁寧に見ていきます。
そして、何を変えていけば痛みや不安がやわらぎやすいのかを一緒に考え、
施術だけでなく、日常生活でできる工夫も含めて、
できることを具体的に積み重ねていきます。
なぜ“やさしい施術”を大切にしているのか
あんのん接骨院では、
慢性痛に対して神経の働きにも配慮したやさしい施術を行っています。
そのため当院では、
- やさしい刺激
- 何をするか分かる施術
- 分かりやすい説明
- 落ち着ける空間
- 無理のないペース
を大切にしています。
小さな「大丈夫かもしれない」という体験を積み重ねることが、
体への安心感を取り戻すきっかけになると考えています。
施術では何が起きるのか
施術では、痛みを無理に再現したり、強い刺激で変化を出そうとしたりするのではなく、
今の体が受け取りやすい刺激や姿勢を確認しながら進めます。
たとえば、
皮膚に軽く触れたときの感じ方
楽に保てる姿勢
軽く動かしたときの痛みの出方
動きやすさの変化
動くことへの不安が強くならないか
などを一緒に確認します。
大きな変化だけを追いかけるのではなく、
「少し動かしやすい」
「さっきより怖さが少ない」
「この姿勢なら楽に感じる」
といった小さな変化も大切にしています。
痛みの強さだけで判断しない理由
慢性痛では、
その日、その時の痛みの強さだけで、
良くなっているかどうかを判断しにくいことがあります。
痛みは、睡眠不足や疲労、不安、ストレス、気温、
忙しさなどによっても変化することがあります。
そのため当院では、痛みの強さだけでなく、
動ける範囲が少し広がっているか
不安が少し軽くなっているか
日常でできることが少し増えているか
痛みが出ても落ち着きやすくなっているか
といった変化も大切にしています。
痛みが完全になくなる前でも、
動ける範囲や日常でできること、不安の感じ方に
変化が出てくることがあります。
当院では、そうした小さな変化も確認しながら、
体に負担の少ない形で進めていきます。
まずは安全の確認も大切です
すべての痛みが、神経の敏感さだけで説明できるわけではありません。
次のような場合は、施術を続ける前に、医療機関での確認をおすすめします。
発熱を伴う強い痛み
安静にしていても悪化し続ける痛み
急な麻痺や強いしびれ
排尿・排便の異常を伴う痛みやしびれ
転倒・事故のあとから強くなった痛み
原因の分からない体重減少を伴う痛み
安全を確認することは、不安を増やすためではなく、
安心して体と向き合うための大切なステップです。
西院で慢性痛にお悩みの方へ
「もう仕方ない」とあきらめる前に、
今、体に起きていることを一度整理するところから始めてみませんか。
西院で慢性痛にお悩みの方は、
あんのん接骨院までご相談ください。
今の状態に合わせて、
無理のないペースでからだが回復に向かう変化のきっかけを
一緒につくっていきます。
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よくあるご質問
Q. どれくらいで変化を感じますか?
個人差はありますが、
1回で変化を感じる方もいらっしゃいます。
ただ、長引く痛みの場合は、
神経の働きが過敏になっていることもあり、
数回の施術を通して、
少しずつ変化していくことも少なくありません。
Q. 強いマッサージや矯正は行いますか?
当院では、強く押したり、
無理に体を捻じったり、伸ばしたりする施術は行っていません。
神経が安心して受け取れるような、
やさしい刺激で関わることを大切にしています。
Q. 検査で異常がないと言われましたが、診てもらえますか?
はい、ご相談いただけます。
痛みは、体の構造の状態だけでなく、
神経の働きの中で感じられるものです。
そのため、検査で大きな異常が見つからなかった場合でも、
ご相談いただくケースは少なくありません。
Q. 何回くらい通えばよいですか?
状態やこれまでの経過によって異なりますが、
当院では、
無理に回数を重ねるのではなく、
その都度の変化を見ながら、
今後の進め方を一緒に考えていきます。
参考
・痛みとは。痛みの国際的な定義と用語について:
International Association for the Study of Pain (IASP)
・慢性痛の維持や慢性化には 神経可塑性(neuroplasticity) が深く関わっているという視点:
Song Q, et al.Neuroplasticity in the transition from acute to chronic pain
やさしい施術で変化のきっかけをつくっていきます。
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