脱髄(だつずい)

直径の太い末梢神経には髄鞘(ずいしょう)という神経を包む鞘(さや)があるのですが、これをマクロファージ(本来、身体に入った異物を食べる細胞)が取り囲んでむしゃむしゃ食べてしまい、まるでビニールの被覆が剥がれてしまった剥き出しの電線のようになる事を脱髄(だつずい)と呼んだりします。

椎間板ヘルニアや糖尿病の方の傷がついた神経にはこの脱髄(だつずい)が起こる事があります。

剥き出しになった神経って、軽く触れても痛みそうですよね…。その通りで、刺激を良く拾うようになって神経が良く興奮するようになるんです。

それから特に問題だと感じるのは、興奮した神経の電気信号は脳の神経回路を何度も通る事になります。私達は何度も痛みを感じると痛みを感じることが得意になってきます。
これは結果的に強い痛みや長期に渡る疼痛を作り出す悪い連鎖になってしまうようです。

「何もしていないのに痛くなってきた…!何で!?」のような自発痛が起こったりもします。
患部を刺激してもいないのに痛むようになるなんて、考えられないかも知れませんが、
痛みが複雑になるとこういった事も起こってしまいます。

脳にある痛みの回路をなるべく興奮させないためにも
痛みのコントロールは早いうちに行いたいですね。

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