大腿神経
大腿神経は、腰の神経(L1-L4)が束になって腰部から股関節の前、下腿の内側を通る神経です。鼠径部の下からいくつかの枝に分かれていきます。

大腿神経は鼠径部の下から、膝や下腿の内側に向かって走行し、
いくつかの筋肉や皮膚に向けて枝分かれしています。
①筋枝
大腿四頭筋(太ももの前側の大きな筋肉)や縫工筋などを動かすための運動神経です。
大腿前面のほとんどの筋肉に大腿神経が分布しています。
「足を前に蹴り出す」「立ち上がる」といった動きに関係します。
②前皮枝
太ももの前側の皮膚の感覚を伝える神経です。
触ったときの感じ、温かさ・冷たさ、痛み…などを脳にまで届ける役割をしています。
③伏在神経
太ももの内側から膝、すねの内側へと続く、「感覚」を担当している神経の枝です。
主に皮膚の感覚を担当します。
股関節の前側が痛い
股関節の前側の近くには、大腿神経と共にそこから分かれた枝が浅い位置で走っています。
例えば次のような状況で、神経が圧迫・引き伸ばし・刺激されることがあります。
・過度な股関節の曲げ伸ばし。体幹の曲げ伸ばし。
・長時間の座りっぱなし。
・ケガ、締め付けのきつい服装による圧迫、急な慣れない運動などで
神経周囲の組織に炎症が起こっている。
股関節の前を曲げたり伸ばしたりすると痛む。
圧迫すると違和感や痛みを感じる。
触ると感覚が鈍い、または過敏になっている。
といった症状が出る可能性があります。
やさしく神経にアプローチしませんか?
大腿神経やその枝が関係する痛みは、神経が「びっくり」しているサインでもあります。
強い刺激ではなく、神経が安心できるやさしいケアが効果的でおすすめです。
たとえば、当院で行っているDNM(Dermo Neuro Modulating)は、神経系に働きかけ、
「もう大丈夫ですよ。安心してくださいね!」と伝えてあげるような方法です。
股関節や大腿神経にまつわる症状にも、とても相性がいい徒手療法だと考えています。
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