内臓脂肪と慢性炎症

慢性炎症が発生する時に主に働いているのがマクロファージ、グリア、樹状細胞、白血球、血管内皮細胞などの免疫細胞です。
これらにはNod-様受容体(NLR)という、いわゆる感知装置がついていて、これはDAMPs(傷害関連分子パターン)やPAMPs(病原体関連分子パターン)と呼ばれる体の中にある危険物や異物を検出する役割をしています。

免疫細胞がDAMPsやPAMPsを感知するとインフラマソームという危険物や異物を処理するためのタンパク質複合体を形成します。インフラマソームからIL-1β、IL-18という炎症反応の媒介因子として働くサイトカイン(細胞から分泌されるタンパク質)が放出されて、危険物や異物が除去されるとそこで炎症が止まるのですが、処理しきれない場合、様々な炎症を促進させる物質が集まり炎症が拡大されていきます。

ところで、内臓に過剰な脂質が蓄えられて肥大していると血液供給が十分に届かないため酸素不足で脂肪細胞が死んでしまいます。
その死んだ脂肪細胞から脂肪酸が細胞の外に漏れます。この脂肪酸はDAMPsとして免疫細胞に感知されるため脂肪酸の周囲で炎症が起こります。この炎症が燃え移るかのように周囲にある内臓自体も炎症させてしまう。
メタボリック・シンドロームが危険視される理由の一つのようです。

ただ、肥満体ではない人の内臓脂肪は慢性炎症は起こさないばかりか、炎症を抑制するように働く免疫細胞がおり、エネルギーを蓄積するように働くそうです。同じ内臓脂肪なのに・・・身体の仕組みって不思議です。

コロナ禍の影響で自宅にいる事が多いとなおさら運動不足も手伝ってメタボが加速しますよね。。注意しないと!
私もお菓子とラーメンと人混みにはなるべく近付かないようにしています。

参考書籍:半場道子/慢性痛のサイエンス/医学書院

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