美味しいものを食べた後、「ああ、美味しかった!」と幸せな気持ちになったことはありませんか?
そして、「よし、やるぞ!」とやる気になれたり、「知りたい!勉強したい!」という自発的な学習意欲が出たり…。
これらは脳から神経伝達物質が分泌されるからなのです。
今回は様々な身体の機能と関わりを持つ、「ドーパミン」という神経伝達物質についてのお話です。
ドーパミンは神経伝達物質の一つで主な役割は運動の制御、報酬と快感のシステム、学習と記憶、感情の調整、自律神経機能の調節など、身体の重要な機能に関連しています。また、ドーパミンはノルアドレナリンやアドレナリンを作る際の前駆物質でもあります。
運動の制御:ドーパミンは、中脳にある黒質という神経核から大脳基底核という場所にある線条体へのドーパミンの供給が運動制御に重要です。この経路の障害はパーキンソン病のような運動障害を引き起こし、運動のスムーズな実行が困難になります 。
報酬と快感のシステム:ドーパミンは報酬系の中心的な役割を果たし、快感や満足感を生じさせるように働きます。特に、中脳の腹側にある腹側被蓋野から側坐核へのドーパミン経路が、快楽や学習、動機づけに関連しています。この経路は、食事や性行為、薬物使用などの報酬性行動の強化に関連します。
学習と記憶:ドーパミンは、学習と記憶のプロセスにも関与しています。特に、海馬や前頭前皮質でのドーパミンの作用が、注意、動機づけ、およびワーキングメモリ(作業や動作に必要な情報を短期的に記憶・処理する能力)の機能に影響を与えます。
感情の調整:感情の調整にも関与しています。低レベルのドーパミンは、うつ病や不安障害などの感情障害と関連しています。一方、高レベルのドーパミンは、統合失調症のような精神病性障害と関連していることが知られています 。
自律神経機能の調整:ドーパミンは血圧や消化機能の調整などの自律神経機能にも関与しています。例えば、腎臓では、ドーパミンがナトリウムの排泄を促進し、血圧の調整に寄与します 。
上記のように様々な役割を果たす「ドーパミン」ですが、「痛み」と関連していることをご存知でしょうか?
次回は「中脳辺縁ドパミンシステム」という痛みを抑制する身体のシステムについてお話しようと思います。
★痛みや動作、姿勢の制御にも必ず関わる脳を含む神経系。あんのん接骨院では今までの整体や徒手療法ではあまり重視されてこなかった神経系にフォーカスした徒手療法を提供しています。ご予約はLINEやお電話で受け付けております。
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