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やさしい施術・神経ケアとは?|痛みを無理に我慢しない施術の考え方

目次

やさしい施術・神経ケアとは?

痛みや違和感が長く続いていると、

「強く押してもらわないと変わらないのでは」
「骨や筋肉をしっかり整えないと良くならないのでは」
「痛くても我慢して動かした方がいいのでは」

と感じることがあるかもしれません。

一方で、強い刺激や無理な運動によって、かえって体が身構えてしまう方もおられます。

あんのん接骨院では、痛みを無理に我慢させたり、強い刺激だけで変化を出そうとしたりするのではなく、
今、目の前におられる方の体が受け取りやすい関わり方を大切にしています。

痛みは、体の構造や組織の状態だけで決まるものではありません。

脳を含む神経系の働き、これまでの経験、不安、疲労、睡眠、活動量など、
さまざまな要素が関係することがあります。

これらは別々の要素のように見えますが、痛みの感じ方には、
脳を含む神経系がそれらの情報をどのように受け取り、
判断しているかが深く関係しています。

そのため当院では、体の構造や組織の状態を無視するのではなく、
そこに加えて、神経の働きにも目を向けながら、
体に無理のない形で変化のきっかけをつくっていきます。

やさしい施術とは、ただ弱い施術という意味ではありません

慢性痛に強い刺激を用いない理由を説明した図。痛い刺激やきつい刺激が、体の警戒や身構えにつながりやすい流れを示しています。
慢性痛に対するやさしい施術の考え方を説明した図。体が安心しやすい刺激によって、神経系の反応や日常の過ごしやすさにつながる流れを示しています。

「やさしい施術」と聞くと、

ただ軽く触れるだけ、
痛くないだけ、
効果が弱い施術、

という印象を持たれるかもしれません。

しかし、当院で大切にしている「やさしさ」は、
単に刺激が弱いという意味ではありません。

大切にしているのは、
体が必要以上に身構えにくい関わり方です。

強く押す、無理に伸ばす、痛みを我慢して動かす。
こうした刺激が合う方もおられるかもしれません。

また、慢性的な痛みに対して、やさしい施術がすべての方法より
必ず優れている、と言い切ることもできません。

ただ、痛みが長引いている方の中には、体が刺激に対して敏感になっていたり、
少しの負担でも不安や緊張が強くなったりする方もおられます。

そのような場合、強い刺激を加えることが、必ずしも良い方向に働くとは限りません。

当院では、施術中の感覚や施術後の変化を確認しながら、
体が必要以上に身構えにくい、負担の少ない関わり方を選んでいきます。

痛みは「壊れているサイン」だけでは説明できないことがあります

痛みは、とても大切な体のサインです。

急な痛みや強い痛み、しびれ、力の入りにくさ、
腫れや熱感などがある場合は、まず医療機関での確認が
必要になることがあります。

その一方で、痛みが長く続いている場合、
痛みの強さがそのまま組織の損傷の程度を
表しているとは限りません。

痛みは、体からの情報だけでなく、脳を含む神経系が
さまざまな情報をもとに判断して生まれる体験です。

たとえば、

・以前に痛かった経験
・また悪くなるのではという不安
・疲労や睡眠不足
・動かさない期間が長くなったこと
・痛みへの注意が強く向いていること
・日常生活での負担やストレス

こうした要素も、痛みの感じ方に関係することがあります。

そのため当院では、
「どこかが悪いから痛い」
という一方向の見方だけでなく、

なぜ今、その痛みが続きやすくなっているのか
を一緒に考えながら進めていきます。

痛みがあるとき、すべての運動を避ける必要があるとは限りません

痛みがあると、動くことが怖くなるのは自然なことです。

「動いたら悪化するのではないか」
「この痛みは危ないサインではないか」
「安静にしていた方がいいのではないか」

そう感じるのは、体を守ろうとする反応でもあります。

ただ、痛みがあるからといって、すべての運動や日常動作を避けた方がいいとは限りません。

慢性的な腰痛などでは、完全に安静にするよりも、
体の反応を見ながら活動を続けたり、無理のない範囲で運動を
取り入れたりすることが勧められる場合があります。

これは、痛みを我慢して無理に動かすという意味ではありません。

大切なのは、
痛みを無視することではなく、今の体に合う範囲で、
動ける経験を少しずつ取り戻していくことです。

「痛くても動く」と「痛みを無視する」は違います

ここは、とても大切です。

痛みがあるときに動いた方がいい場合があるからといって、
痛みを我慢して無理に運動すればよい、という意味ではありません。

当院では、次のような点を確認しながら考えます。

・動いている最中に痛みが強くなりすぎていないか
・動き方が大きく崩れていないか
・終わったあとに痛みが長く残らないか
・翌日に明らかな悪化が出ていないか
・怖さや不安が強くなりすぎていないか

少し違和感があっても、動いたあとに落ち着き、
翌日も悪化していない場合は、その動きが
今の体にとって受け入れられる範囲かもしれません。

反対に、

運動中に痛みがどんどん強くなる、
終わったあともズキズキ残る、
翌日に悪化する、
しびれや力の入りにくさが増える、

といった場合は、負担が強すぎる可能性があります。

その場合は、運動の種類、強さ、回数、
姿勢、動かす範囲を見直す必要があります。

やさしい施術は、動けるきっかけをつくるための関わりでもあります

あんのん接骨院の施術は、強く押す、無理に伸ばす、
関節を鳴らすといった方法を中心にしたものではありません。

軽く触れる。
皮膚を動かした時の感覚を確認する。
楽な姿勢を探す。
負担の少ない動きを一緒に確認する。
施術中や施術後の感覚を聞きながら進める。

こうした関わりを通じて、体が必要以上に身構えにくい状態を目指します。

痛みがあると、体は自然とかばいます。
かばうこと自体は、体を守るための反応でもあります。

ただ、その状態が長く続くと、動きが小さくなったり、
筋肉がこわばったり、体の使い方が偏ったりして、
いわゆる「歪み」のように見えることもあります。

そのため当院では、
見た目の歪みを力で戻そうとするのではなく、
体が必要以上に警戒しなくてもいい関わり方を大切にしています。

施術だけで完結させるのではなく、必要に応じて、
日常の中で無理なく行えるセルフケアの内容や強さも一緒に確認していきます。

神経ケアという言葉について

当院では、やさしい施術を説明するときに「神経ケア」という言葉を使うことがあります。

これは、神経を直接治す、神経そのものを変形させる、という意味ではありません。
痛みや違和感には、脳を含む神経系の働きが関わっています。

そのため、施術では、

・痛みが強くなりにくい刺激
・不安が大きくなりにくい説明
・体が受け取りやすい姿勢
・少し動きやすく感じる範囲
・施術後の反応の確認

を大切にしています。

こうした関わりを通じて、
神経系が必要以上に警戒しなくてもいい経験
を少しずつ増やしていくことを目指しています。

DNMについて

DNMは、Dermo Neuro Modulating の略で、皮膚や感覚入力を通じて、
神経系の反応に配慮しながら行う徒手療法の考え方です。

当院では、DNMの考え方を参考にしながら、
強い刺激で組織や構造を無理に変えようとするのではなく、
受けている方の感覚や体の反応を確認しながら施術を行います。

体に触れる刺激や、姿勢、動き方などの感覚情報は、
脳や脊髄を含む神経系で受け取られ、痛みの感じ方、
力の入り方、体のこわばり、自律神経の反応などに影響することがあります。

そのため当院では、
どのような刺激や関わり方なら体が必要以上に警戒しにくいか、
どのような姿勢や動きなら受け取りやすいかを確認しながら、
体に無理のない形で進めていきます。

ただし、ここで大切なのは、DNMという名前そのものよりも、

痛みを無理に我慢させないこと。
神経が警戒しにくい刺激を選ぶこと。
施術を受ける方の感覚を確認しながら進めること。

です。

当院では、施術者が一方的に決めた刺激を加えるのではなく、
受けている方の感覚を確認しながら、無理のない形で進めていきます。

当院で行うこと

施術では、まずお話をうかがいます。

どのような場面で痛むのか。
どの動きが不安なのか。
いつから続いているのか。
日常生活で何に困っているのか…。

そうしたことを確認したうえで、
必要に応じて、動きや触れたときの反応を見ていきます。

その際、痛みを無理に再現したり、
強く押して悪い場所を探したりすることは基本的に行いません。

確認したいのは、
どのような関わり方なら、今の体が必要以上に身構えずに、
変化のきっかけを受け取れるかということです。

施術の進め方

1. お話をうかがいます

痛みの場所だけでなく、痛みが出る場面、
楽になる条件、不安に感じていることを確認します。
必要に応じて、病院での検査歴や現在の通院状況もお聞きします。

2. 体の反応を確認します

動かしたときの感じ方、可動域、力の入り方、痛みが強くなる条件などを確認します。

3. やさしい刺激で施術します

軽く触れる、皮膚をやさしく動かす、楽な姿勢を探すなど、体が身構えにくい刺激を中心に行います。

施術中も、キツイ・痛い・つらいといった不快な感覚や不安がないかを確認しながら進めます。

4. 変化を一緒に確認します

施術後に、動きやすさ、痛みの感じ方、力の入り方、立ちやすさ、歩きやすさなどを確認します。

大きな変化だけでなく、少し楽に感じる、小さく動かしやすい、怖さが少ないといった変化も大切にします。

5. 必要に応じて、日常での動き方を相談します

「何をしてはいけないか」だけを増やすのではなく、今の体でできることを一緒に探していきます。

痛みを我慢して頑張る運動ではなく、動いたあとの反応を見ながら、続けやすい範囲を考えます。

医療機関での確認をおすすめする場合

当院は医療機関ではないため、病気や損傷の診断はできません。

そのため、次のような場合は、施術や運動を続ける前に医療機関での確認をおすすめします。

・急に強い痛みが出た
・転倒や事故のあとから痛みが強い
・しびれや力の入りにくさが強くなっている
・排尿や排便に異常がある
・発熱、強いだるさ、原因不明の体重減少がある
・腫れ、熱感、赤みが強い
・胸痛、息切れ、めまい、冷や汗を伴う
・夜間も強く痛み、楽な姿勢が見つからない

このような場合は、まず安全確認が大切です。

当院では、医療機関での確認が必要な可能性を大切にしながら、
そのうえで、長引く痛みや違和感に対して、やさしい施術で向き合っていきたいと考えています。

期待できる変化について

やさしい施術によって、すべての方に同じ変化が起こるわけではありません。

痛みの背景、生活環境、睡眠、疲労、不安、これまでの経過は人によって違います。

そのため当院では、

「一度で必ず良くなる」
「この施術で原因が取れる」

とはお伝えしていません。

その代わりに、施術前後の反応を確認しながら、次のような変化を一緒に見ていきます。

・痛みや違和感が気にならない時間が増える
・動きやすさの変化を感じる
・休んだあとに痛みや重だるさが落ち着きやすくなる
・動くことへの不安が少し和らぐ
・日常動作を試しやすくなる
・自分の体の反応が分かりやすくなる

その積み重ねによって、日常の中で楽に感じられる時間が増えていくことを目指します。

痛みを無理に消すのではなく、体が動きやすくなるきっかけをつくる

痛みがあるとき、すぐに痛みを消したくなるのは自然なことです。

ただ、痛みが長く続いている場合、痛みだけを追いかけると、
かえって不安が強くなったり、体を動かすことが怖くなったりすることがあります。

当院では、痛みを無理に消そうとするのではなく、
体が必要以上に身構えなくてもいい状態
を少しずつ取り戻していくことを大切にしています。

そのために、やさしい施術で体の反応を確認しながら、
必要に応じて、日常でできる小さな動きも一緒に探していきます。

痛みを我慢して頑張るのではなく、
痛みを怖がりすぎて何もしないのでもなく、
今の体に合った関わり方を見つけていく。

それが、あんのん接骨院の考える「やさしい施術・神経ケア」です。

関連ページ

▶ 慢性痛について
痛みが長引くときの考え方や、神経系の働きとの関係について説明しています。

▶ DNMについて
DNMという徒手療法の考え方を、もう少し詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

▶ 初めての方はこちら
あんのん接骨院の施術の流れや、大切にしている考え方をまとめています。

▶ よくあるご質問
施術回数、痛みへの考え方、通院の目安などをまとめています。

参考文献

・International Association for the Study of Pain(IASP) Revised definition of pain
痛みは、単なる組織損傷の信号ではなく、感覚・情動・認知を含む体験として定義されています。

・Bialosky JE, Bishop MD, Price DD, Robinson ME, George SZ. The mechanisms of manual therapy in the treatment of musculoskeletal pain: a comprehensive model.
徒手療法による刺激が、末梢神経系・中枢神経系を含む神経生理学的反応に関わる可能性を示したモデルです。

・Macedo LG, Smeets RJEM, Maher CG, Latimer J, McAuley JH. Graded activity and graded exposure for persistent nonspecific low back pain: a systematic review.
慢性腰痛に対する段階的な活動・曝露の考え方を整理したレビューです。

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